●プラシャンティニラヤムからのニュース
   2005年3月27日   

神と神の子

イーシュワランマの日(1991年5月6日)に「トレイー・ブリンダーヴァン」(ブリンダーヴァンのババ様のお住まいにあるホール)にたまたま居合わせた幸運な帰依者たちのために、バガヴァンは驚くべき方法で記憶に残るようなことをなさいました。そのとき、帰依者のほとんどはスワミの御講話が始まるだろうと思っていました。しかし、驚いたことにバガヴァンは、まだ9歳の男の子をご自分のイスのそばに呼び寄せ、いわゆる教育問答を始められたのです。バガヴァンの質問とその男の子ののびのびとして啓発的な答えは、集まった人々をぞくぞくさせました。ホールに居合わせたある帰依者によって全行程がテープに録音されたおかげで、私たちは次のように質問の受け答えを一語一句そのままに報告することが可能となりました。

スワミ:君の名前は?
男の子:サイ・ギリダールです。

スワミ:いくつかな?
男の子:9歳です。

スワミ:どうやって知ったんだい?
男の子:スワミ、あなただけが私に教えてくれました。

スワミ:私は君と話したことはないよ。
男の子:あなただけが私に誕生を与え、あなただけが私に教えてくれたのです。あなただけが私の母であり、父であり、すべてです。

スワミ:兄弟は何人だい?
男の子:すべての人は私の兄弟です。

スワミ:どうしてそんなことが言えるんだい?
男の子:スワミ、あなただけがすべての人の母です。ですから、私たちはみんな、本当に兄弟姉妹なのです。

スワミ:いい子だ! 君はどこから来たんだい?
男の子:スワミ、あなたからです!

スワミ:え! 私からだって?
男の子:そうです、スワミ! 全世界はあなたから来るのです。

スワミ:なんと! どうやって世界について知ったんだい?
男の子:スワミ、あなただけが、これらすべてのことを私に教えてくれたのです!

スワミ:でも、私は以前に君と話したことはないよ。
男の子:いいえ、スワミ! あなただけが私のグルです。あなたは世界のすべての人々にとっての唯一のグルなのです!

スワミ:オーケー。君は今どこに泊まっているんだい?
男の子:スワミ、私はあなたのハートの中にいます。

スワミ:でも、君の体と私の体は別 々だよ。
男の子:いいえ、スワミ! 私の体もあなたの体から来たのです。

スワミ:どうやって知ったんだい?
男の子:はい、スワミ! 全世界はあなたの体から来ました。あなたはブラフマーであり、ビシュヌであり、マヘーシュワラです。

スワミ:君はブラフマーを見たことがあるかい?
男の子:はい、スワミ。あなただけがブラフマーです。

スワミ:ブラフマーはどんな姿だい?
男の子:ブラフマーは4つの手に蓮、法螺貝、円盤を持っています。

スワミ:でも、私は何も持っていないよ、ごらん。
男の子:いいえスワミ! あなたはすべてのものを持っています。

スワミ:どうしてそんなことが言えるんだい?
男の子:あなただけが私にブラフマーの御姿を見せてくれました。

スワミ:いつ?
男の子:私の夢の中で、あなたはあらゆる神の御姿をとって現われました! すべての神々は、あなたから来るのです!

スワミ:(少年たちに向かって)もう一人のハヌマンタッパ(同様の多くの夢を見たことについて語ったバンガロール大学の副学長)だ(笑い)。 オーケー。何が欲しい?
男の子:あなただけです、スワミ!

スワミ:違う! 違う! 何か物質的な物を頼んでごらん。ペンとか、鉛筆とか、何がいい? チョコレート? 時計?
男の子:いいえ、スワミ、違います! 私が欲しいのはあなただけです、スワミ! 私はほかに何も欲しくありません!

スワミ:君はジャパや瞑想はするかい?
男の子:はい、スワミ。私は108の神の御名を唱えます!

スワミ:よし、唱えてごらん!
男の子:「オーム・シュリ・バガヴァーン・サッティヤ・サーイ・バーバーヤ・ナマハ!」それから私はこの御名だけを108回唱え続けます。(笑い)

スワミ:祈りはどうだい?
男の子:はい、スワミ。私は朝「カラーグレ・バサテ・ラクシュミー」を、お昼ごはんのときに「ブランマールパナム・・・」を唱えます。

スワミ:意味は知っているかい?
男の子:はい、スワミ。「ブランマールパナム」は、私はブラフマーにこの食物を捧げます、という意味です。

スワミ:ブラフマーとはだれだい?
男の子:あなただけがブラフマーです! 私はあなたにすべてのものを捧げます。

スワミ:ラーマやクリシュナのようなほかの神々は好きかい?
男の子:あなたが私といっしょにいるときに、どうしてほかの神々を好きにならなくてはいけないのですか? あなただけがラーマでありクリシュナであり、すべてです。

スワミ:瞑想はするかい?
男の子:はい、スワミ。

スワミ:どうやって?
男の子:結跏趺坐(けっかふざ)をして目を閉じます。

スワミ:何を見るんだい?
男の子:スワミだけを見ます!

スワミ:どのぐらいの時間?
男の子:わかりません。私は時計を持っていません。

スワミ:時計が欲しいかい?
男の子:いいえ、スワミ! 私が欲しいのはあなただけです。

スワミ:何か一般 的なお祈りは知っているかい?
男の子:はい、スワミ! 「ローカー・サマスター・スキノー・バヴァントゥー」。

スワミ:ほかにはあるかい?
男の子:はい、スワミ! 「おお神様! 私のハートを捕らえてください・・・」。

スワミ:歌はどうだい?
男の子:知りません、スワミ。私が知っているのはバジャンだけです。

スワミ:歌ってごらん。
男の子:「ゴーヴィンダ・ボーロ! コーパーラ・ボーロ!・・・」(最後まで歌う)。

スワミ:君はテレビやビデオは見るかい?
男の子:いいえ、スワミ。私は家で漫画の映画だけ見ます!

スワミ:でも、漫画は神じゃない!
男の子:いいえ、スワミ。神はすべてです。あなただけが神なのです!

スワミ:だから私は漫画じゃない、ごらん?(笑い)
男の子:いいえ、スワミ、あなたはすべてです。

スワミ:いい子だ! 君はほかの子どもたちとけんかしたり、彼らに嫉妬したりするかい?
男の子:いいえ、スワミ! あなたはすべての人の中にいます。どうしてだれかに対して嫉妬を感じることがあるでしょうか?

スワミ:違う、違う。それでも学校では君に嫉妬したり、君と喧嘩したりするのが中にはいるだろう?
男の子:いいえ、スワミ! あなたが彼ら全員の中にいるのに、どうしてそんなことがあるでしょう?あなたはすべての人を愛しなさいと私たちに教えてくれました!

スワミ:でもここにいる年長の兄弟たちを見てごらん。彼らはみんな利己的だ。
男の子:いいえ、スワミ。彼らは善良です! あなたは彼らの中にもいます!

スワミ:けれど、世界には善いものもあれば、悪いものもある!
男の子:いいえ、スワミ! すべては善いのです! 世界は善いのです! あなたはすべての中にいるのですから!

スワミ:(ご自分の手を見せながら)これは何だい?
男の子:これはすべてです!

スワミ:でも、これはただのからの手だよね?
男の子:いいえ、スワミ! すべての力がそこにあります! あなたは一切の力です!

スワミ:どうやって知ったんだい?
男の子:あなただけが、全世界はあなたの手の中にあることを私に教えてくれたのです!

スワミ:オーケー、いい子だ! じゃあ、この100ルピー札をあげるから、君のポケットにしっかりと入れるんだよ。外にはたくさんのスリがいるからね。気をつけるんだよ!
男の子:いいえ、スワミ! あなたは彼らの中にもいます。あなただけが私に触れることができるのです! ほかのだれも、あなたが私に与えたものを取り去ることはできません!

スワミ:よし! 成績はいつ出るんだい?
男の子:知りません、スワミ!

スワミ:最優秀をとるかい?
男の子:はい、スワミ!

スワミ:どうしてわかるんだい?
男の子:たった今、あなたが私に「最優秀」とおっしゃったからです。あなたの神性な口から出てくるものはなんでも実現するに違いありません! 私は必ず最優秀をとります。

スワミ:何か本を読んだことはあるかい?
男の子:いいえ、スワミ! 私はスワミの御言葉だけを知っています! スワミだけがすべての知識です!

スワミ:(皆に向かって)彼はアドワイタ・バーヴァ(不二一元の意識)に固定している。もう一人のプラフラーダだ!
プラフラーダでさえこのように思い切って話すことはない!
よろしい! とてもうれしい!

ハレーシュ・タクール氏はこのレポートを出版のため提出するにあたり言いました。「私の見解ではこの『神性な対話』は、サイの教育システムを通 じてサイ・サンカルパ(神の御意志)が、サイの世代の子どもたちの意識にもたらしつつある精妙で深い変容を示すために、サイ・クリシュナ(スワミ)とサイ・ギリダール(プッタパルティのサイ・スクールの小学校の生徒)の間ののびのびとした質疑応答という形で、スワミ御自身によって演じられた偉大な神性ドラマでした」。 そう遠くない未来にやってくるであろう新しい世界秩序、完全なサイ秩序を、楽しみに待とうではありませんか?

 

翻訳:サティア サイ 出版協会
出典:”Sanathana Sarathi”August 1991