第18話  
Orange Line
 
ウラバコンダの学校の写真

 ウラバコンダの上級学校における授業において、先生がバーラット(インドの古称)の偉大さについて、誰か英語で話してごらんなさいと言いました。先生は生徒を次から次に指していったのですが、誰も話すことができませんでした。すると、サティアが「ハイ、私ができます」と立ち上がったのです。サティアの話に先生は満足しました。

サティアと先生の写真

 しかし、先生は他の生徒の不勉強さを怒り、不勉強な生徒を罰するとして、サティアにそのような生徒の顔を平手打ちするように命じました。しかしながら、サティアは平手打ちをするような仕草をしながら、実際は打ちませんでした。これを見て先生は激怒し、先生はサティアに平手打ちはどのようにするのか教えてやるといって、サティアに繰り返し平手打ちを加えました。

サティアと生徒の写真

 そのうちに授業の終了の鐘が鳴って先生が去ると、生徒たちがサティアの所へ寄ってきて、どうして黙って我慢したのかサティアに聞きました。サティアは「先生はグルで、グルは神と同じなのです。だから、先生に敬意を払わなければいけないのです。先生が命じた通 りのことをしなかった私が悪いのです」と答えました。

サティアと兄夫婦の写真

 セーシャマ ラージュの家において、サティアが薪を背中いっぱい担いで薪集めから帰ってくると、セーシャマがサティアにもう家の水がなくなったので、朝早く起きて4個の水瓶に水を汲んでくるようにと命じました。

 翌朝、サティアが水汲み場に行くと、老人が水汲みに大変苦労しているのを見かけました。そこには数人がいたのですが、誰もその老人を助けようとしていませんでした。サティアはその老人のために自ら水を汲んであげました。すると、その傍にいた婦人も自分にも水を汲んでほしいと言うので、サティアは喜んでその婦人にも水を汲んであげました。サティアは「強い者は常に弱い者を助けねばならず、そのとき初めて神はあなたを助けるでしょう」と言いました。

水を汲むサティアの写真

 次に、ウラバコンダの学校で、授業の始まる前にクラスの一人がサティアが被っていた帽子を奪って、それを他の仲間に渡し、それを取り返そうとサティアが追いかけましたが、次から次へ帽子は回され、サティアの帽子を返せという願いは聞き入れませんでした。

 クラスメートの一人が、サティアにどうして怒らないのかと聞きました。サティアは「怒りは人の第1の敵です。怒りは復讐心を呼び起こし、そしてついには争いを引き起こし、悪の道へと導きます。だから私は怒らないようにしており、もし私の帽子を取ることであなたが幸せになるのなら、どうぞお取りなさい」と言いました。すると、そのクラスメートはサティアの話しに感心して帽子を返しました。

帽子をとられるサティアの写真

 それからクラスメートはサティアの傍に寄ってきて、以前のようにお菓子を物質化することをサティアに頼みました。サティアはインドのお菓子や、グアバ果 実、オレンジを次々と物質化して与えました。そこへ先生が入ってきて、皆がサティアの周りに群がっているので、何をしているのかと尋ねました。生徒の一人が、サティアが空中から砂糖菓子を物質化しているのですと答えると、先生は「冗談は止せ」と言いました。生徒がそれは本当ですと言うと、先生はサティアを近くに呼んで、果 物を物質化することができるか聞きました。サティアが果物を物質化すると、その先生は大変驚きました。

試験を受けるサティアの写真

 セーシャマ ラージュの家において、試験が近づいているのにも拘わらずサティアが勉強をしないので、このようにしていると英語の試験にパスできないから勉強するようにとサティアにきつく言いました。しかし、サティアは、「私は全ての科目を理解しているので、勉強しなくても答えられる」と言いました。そして、「女神のサラスワティの恩寵によって、私のペンから言葉が自動的に流れ出るのです」と言いました。

 試験の日、サティアが学校へ行くと2人の級友が木の下に座っていました。2人はサティアと同じ机の反対側に座っている級友で、一人はラメッシュでもう一人はマヘーシュです。2人は試験勉強をしたけれども全然覚えられないので、試験が嫌で、家に帰ろうとしていました。サティアは、学校まで来て試験を受けないのは良くないこと、試験ではできる限りの答えを書いて、後は私に委ねなさい、私を信じればあとは私が面 倒を見てあげると言いました。

試験の様子の写真

 そして試験が始まりました。ラメッシュとマヘーシュはサティアからかなり離れたところに着席しております。2人は全く問題に答えることができませんでしたが、サティアが何らかの形で助けてくれることを信じていました。サティアは試験が始まるとチョット書いただけで、直ぐに答案用紙を折り畳み始めました。先生は、サティアが答えを書くことができずに白紙で答案用紙を提出するつもりかと思いました。そして、試験終了の鐘が鳴ると、生徒達はそれぞれ答案用紙を先生に手渡して教室から出ていきました。サティアは1枚ではなく3枚の答案用紙を作成し、2枚はラメッシュとマヘーシュの字で作成したものを夫々に渡したのです。

(ここで、「サティアのしたことは良いことなのか?」と疑問に思われるかもしれません。しかし、このような疑問はまさに物質界レベルでの疑問にすぎないのです。神に関しては、このような疑問の解明は無意味なことなのです。神はその恩寵を誰にでも、いつでも、どのような方法でも授けるのです。神は世間的な感覚にはとらわれないのです。神は帰依者が抱く信仰と神に対する愛だけに関心があるのです。そこに信仰と愛があれば、神はどのようなことでも行う用意があるのです。)


 
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