人類に無私の奉仕を
   Times of India 2001年11月23日   

「人類に無私の奉仕を」

 「世の中にはさまざまな宗教があり、多様な人々がもつ色々な要求に応じています。しかし、愛、自己犠牲、奉仕、そして正しい行いといったものは、すべての信仰に共通 する価値です」と、プッタパルティのシュリ・サティア・サイババは、帰依者たちが祝う11月23日の彼の76歳の降誕祭のなかで、人々へのメッセージを述べた。

 この霊的指導者によれば、宗教とは、ひとつの限定された概念ではないとのことである。「それは、人格形成を促し、正しい生き方への指針となるべきものです」と彼は述べた。彼はまた、すべての宗教は、社会をよりよくするために人々の間に一体性を波及させるためにあり、そして、そのような神聖な特質をより多くの人々が持てるように、いくつかの異なる宗教が創られたのだと説いた。「そして、もし人が平安で調和のとれた生活をしたいのならば、人々はそれぞれが生活する地域で一体感を培わなくてはなりません」と彼は言った。

 サイババは、彼のメッセージの中で、宗教的な儀式を行うだけでは信仰を持っていることにはならないという事実に言及した。精神的に「高潔で慈悲深く」なることが宗教的儀式を行うことよりも重要であると彼は言い、また、人類に対して無私の奉仕をすることは、密室で瞑想をしたりマントラを唱えたりすることよりも霊的な成長により有効であるとも言った。彼はここでお馴染みの格言を引用してこう言った―「祈る唇は尊いが、助けてくれる手はもっと尊い」。

 ヴェーダによれば、人間が追い求める4つの目標は、正しい行い、富、欲望、救済である、と彼は述べた。「この4つのうち、1つめと4つめを成し遂げることはとても難しいので、人々はその2つを成し遂げることは非現実的なことだとあきらめてしまい、その他の2つである富と欲望を手に入れようと苦心しています。だが、それらが人を悩ませる数々の苦難と悲嘆のもとになる2つの主な理由なのです」と彼は言った。

 「正しい行いを通じて富を得、あなたの第一の欲望を救済としなさい」と彼は人々にすすめた。

 「自己の本当の姿を知る」ための探求は、すべての創造物を尊び敬う気持ちを促すので、人間にとって不可欠である、との見解を彼は示した。そして、愛は、すべての人の核となる神性の原理であり、この真理を自覚することが人生における霊的な目標である、と彼は言った。

 「最終的に、人はみな悟ります。世界にはたった一つの宗教『愛の宗教』があり、たった一つのカースト『人類というカースト』しかなく、たった一つの言語『ハートの言葉』を皆で共有し、そしてたった一つの法則『カルマ(行為)の法則』に従って生きていることを。そして、神もただ一人しかおらず、その神は遍在です」と、彼はまとめた。

 







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