Special Interview  
 

ラジオ・サイ マンスリーEジャーナル
Heart2Heart(ハートトゥーハート)(H2H)特集

神の化身と疑り深い人々

 
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12. 最後に

これはかなり長い論説文になってしまいましたが、最後に、皆さんにお伝えしたかった重要なポイントを整理したいと思います。

●私の目的は二つあります。一つ目は知らせること、二つ目は、(神様は禁じていらっしゃいますが!) 将来、帰依者自らが、必要なときに、時と場合に応じて強く反論することができるように、十分なデータで武装できるようにするためです。
●それに加えて、最近、若者も含めて、スワミのもとへやって来た人たちが、神の化身がどういうものであるか、より良い全体像が持てるように、多くの事柄を詳細にわたって述べようと試みました。
●スワミが指摘したように、人として生まれてくることは、自分自身を取り戻して神へと返って行けるようにと与えられたチャンスです。ババは言っています。私たちは神から生まれ、神のもとへと返って行かねばならない、と。
●具体的には、私たちは人生を霊的に高めて行かねばならないということです。また、それは、私たちはこの宇宙の起源、本質、そして宇宙そのものと完全に調和していく必要性をつねに意識しながら、真摯(しんし)な努力をもって、人生を送らなければならないということも意味しています。
●もし私たちがそのように人生を送るなら、その時は少なくとも私たちの周りの幾人かは影響を受け、その魔法の力で変容することにもなるでしょう。
●私たちはこの善意の広がりという可能性を過小評価すべきではありません。大きな山火事は、しばしば小さな茂みの火事がつながった結果 です。自然には、他にもひとりでに組織された臨界状態の例がたくさんあります。もし善意が広がって行けば、危機的な境界線が乗り越えられて、物事が良い方向へと変わる段階が必ずやって来ます。そのような変換は個々の人生において起こってきましたが、この惑星と人類社会の双方が救われるためにも、私たちは人間性をそういった肯定的な方向へ(かじ)取りをして行く必要があるのです。

前途は楽なものではありません。かなり困難で、否定的な態度で無責任な話をする人々という形を取った多くの障害に出くわすことになります。私たちが前進する際、これらすべての風雨に耐えて行かねばなりません。

そういうとき、今まで私が述べてきたことが、いくらかでも役に立つであろうことを願っています。

最後に、神が人として降りて来られたことが、本当に有り難いことなのだということに、私たち皆が気づくことを切に願っています。神が降りて来られているのに、たとえどんなに良いものであっても個人的な計画を進めようという気持ちから、神性を弱めてしまうという具合に、この貴重な機会を無駄 にしてしまってはいけません。数年前のご講話で、スワミは力強く言いました。「個人的なモークシャ〔解脱〕を追及することが何だというのですか? 外へ出て行って人々に奉仕しなさい。そうすれば、神はあなたを捜しにやって来て、たとえあなたが欲しがっていなくとも、あなたに解脱を与えます!」。

私たちは神を至るところに見出すよう、その体験に愛と奉仕で共鳴するようにと言われてきました。それは私たちが頭を超えて、ハートの領域を見るときにのみ起こり得るのです。

頭の中の架空の領域の(わな)にはまってスワミを非難している人々が、真の愛と変容を体験できるよう祈りましょう。彼らが言うように、今日の聖者は昨日の悪魔で、今日の悪魔は明日の聖者となることでしょう。それが熟して甘い果 実になるまでに、多くの段階が越えられなければなりません。そうして、危機に対処する一方で、私たちは浮かれたり、より大きな視野を見失ったりしないようにしなければなりません。

具体的には、私たちは(いにしえ)の英知という泉からつねに水が飲めるよう、時間を取っておかなければならないということです。Eメールやブログをチェックしたり、株価を追いかけたり、といったことだけでは不十分なのです。ヴェーダーンタはこう言っています。人生で演じるべき役割の一つとしてすべてのことをなせ。しかし、より大きな視野を犠牲にしてはならない、と。

アーディ・シャンカラの言葉を借りて言わせていただくと、最期を迎えたときに我々を救ってくれるのは、クロイチゴではなく、神の御名のみなのです!

神様の祝福のあらんことを、ジャイ・サイ・ラム。


「愛はあなたのもっとも偉大な財産です。愛を育て、いつも真実を語りなさい。人々は偽りをたやすく喜ぶものですが、真実は辛く響きます。人々は、玄関まで運ばれる牛乳をおいしいとは思いません。それなのに一本の酒を飲むためには何マイルもずっと歩き回る覚悟です。虚偽は日々の習慣となってしまいました。虚偽は他人を喜ばせるかも知れませんが、あなたの良心を満足させはしません。他人を満足させる前に自分の良心を満足させる努力をしなさい。どんな状況のもとでも、真理(真実)の道を歩みなさい。真実を語ることが何らかの危険をもたらすかも知れないようなときには、黙っていなさい。」

――ババ

以上で語られた項目のいくつかに関して、もっと詳しい情報を知りたい方は、これまでのH2Hの掲載物から次のものをご覧ください。

1.God, The Avathar and The Intellectual(神なるアヴァターと知性)[H2H2006年2月号]
2.The Inevitable Collapse of Calumny(誹謗中傷の必然的な破)[H2H2006年7月号]
3.Letter to the Bureau of Public Information, UNESCO in 2004(2004年ユネスコ広報事務局への手紙)[H2H2006年7月号]
4.An unprecedented miracle of life…and Divine Love(新しい奇跡の人生・・・神の愛)[H2H2006年7月号]
5.Faith, Fortitude and the Divine Touch(信仰、不屈の精神そして神の感触)[H2H2006年9月号]
6.Truth will always triumph(真の意志はつねに勝利する)[H2H2004年3月1日号、5月第2版]

どうもありがとうございました。サイ ラム。

 

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出典:http://media.radiosai.org/Journals/SpecialArticle/GOD_AVATAR_AND_THE_DOUBTING_THOMAS.pdf
翻訳:サティア サイ 出版協会

 

 
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