第23話  
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 ラーマ ラージュの家において、彼はサティアが彼の町に来てくれたことに感謝するとともにその感謝の気持ちの印としてカラーピンの記念品を差し出しました。
サティアは「これは金からできています。金は私たちの足下の地球の内部に鉱石として存在しています。鉱石は最初に取り出され、火にさらされそして精錬されます。そうして初めて金は人々が愛でる貴金属となります。目的物が鍛錬を経て美を獲得するように、人は修養と浄化によって神性を開花させなければなりません」、「私はこのような物に執着がありませんが、貴方が愛をもってこれを私に与えてくれましたので、それを受け取りましょう」と言って受け取りました。そうして彼らはラーマ ラージュの家から帰途につきました。

ラーマラジュの家での写真

 セーシャマ ラージュの家にサティアの学友のラメッシュとマヘーシュが訪ねてきて、サティアに何時から学校に来るのか尋ね、サティアは明日から学校へ行くと言いました。彼らは「サティアが祈りの歌を歌うと本当に素晴らしい。今、サティアのように歌える人は誰もいない。テルグ語の先生もそう言っている。また、校長先生も同じように話している。」と言い、サティアに明日必ず学校へ来て、祈りの歌を歌ってくださいと懇願しました。

サティアと学友の写真

 サティアとラメッシュ、マヘーシュ達が一緒に学校へ向かって木の下を歩いています。ラメッシュはサティアのカラーピンに目を留めて、それが金から出来ているのか、それを買ったのかについて尋ねました。サティアはそれをハンピに行った際にラーマ ラージュから愛の記念品として彼の気持ちを傷付けないためにもらったこと等を話しました。そして、ラメッシュが「カラーピンはラージュにとっても似合うよ」と言うと、サティアは「身体よりも心が美しくなければなりません。衣服よりも振る舞いが美しくなければなりません。装飾品よりも、感覚が美しくなければなりません。その時初めて世界は霊性で満たされ、人生が神聖なものとなります。」と言いました。
そうしているうちに学校の開始のベルが鳴り、学校の方へ駆け出しました。

学友と話すサティアの写真

サティアのカラーピンがなくなりました。(歌の場面 )

歌うサティアの写真

 サティアに何かの変化が起こり、サティアは学校に行くのを止めて、家に戻りセーシャマ ラージュの前で学校の教科書を投げ捨てました。 それを見て、セーシャマ ラージュが「なんとまー、とんでもないことをするのだ!」と言うと、サティアとセーシャマとの間に以下のようなやりとりが交わされました。

出家を宣言するサティアの写真

サティア「私はあなたのものではありません。幻覚は去り、私の帰依者が私を呼んでいます。
私がやってきた仕事を初めるときが来ました。私はもはやここには一刻たりとも留まりません。私は行きます。」
セーシャマ「サティア止まれ、止まれ。何処へ行こうというのだ?」
サティア「避けることの出来ない目的地へ」
セーシャマ「それはどういう意味なのだ?」
サティア「あなたは高級界を目指している人達の言葉を理解できません。私を止めないでください。私の邪魔をしないで下さい。」
スセーラ「サティア、お兄さんに失礼なことを言ってはいけません。お兄さんの言うことを聞きなさい。」
サティア「年寄り、若者、金持ち、貧乏人、男、女、これらは全て私にとっては同じです。これらの全てを超越した者にとって、世界が家庭です!!」
セーシャマ「サティア、サティア、サティア、止まれ。私の言うことを聞くのか聞かないのか?」
サティア「『わたし』と言う言葉はエゴの顕われです。エゴは目に見えない毒であるのに対しアートマの知識は甘美な食物です。それは解脱の途への踏み石です。」
セーシャマ「そのようなばかげた考えを捨てろ!おまえの兄の命令に逆らうというのか!!」
サティア「私を止めようとする努力をあきらめてください。どのような力も私を止めることは出来ません。道をあけなさい!」

兄と話すサティアの写真


セーシャマ「サティア、両親が私におまえを預け、おまえを育てる責任を私に任せたのだから、私はその責任を果 たさなければならない。どうか、両親が来るまで家に留まって、何処にも行かないでくれ。」
サティア「いいえ、だめです。」
セーシャマ「もしおまえが拒否するなら、おまえを力ずくで家に引きずり込むぞ。」
サティア「止めてください。あなたは私が誰だか知っていますか?」
セーシャマ「おまえがどう信じようが、私にとっては私の弟サティアだ。」
サティア「あなたはただ世俗的な関係を言っているにすぎないので、私にとっては何の繋がりも関係もありません。」 そう言ってサティアは去っていきました。

バジャンを歌うサティアの写真

サティアは岩の上に座り、「マーナサ バジャレー」のバジャンを歌い、人々が寄ってきて、共に歌いアラティを捧げました。

(第23話終わり)


 
  ・These photographs were taken from the video serial, Copy Rights ANJALIDEVI TELEFILMS / SAI KRUPA Int .Inc  
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