「神の愛の具現である皆さん!人はあらゆる物事を信じますが、神に対する信仰を持っておりません。人は神が自分自身の中に存在することを知ることができません。人はこの事実を理解することができません。時々、人は愚かにも神を欺くことができると思います。神の恩寵は欺瞞や悪知恵や力、さらには慈善事業や学識によって得ることはできません。あなたは自らの光によって輝く月を見ることができます。これと同様に、神の愛の源泉である神は、愛のみによって見ることができるのです。 今日、人は信仰という目を失ったことによって盲目になりました。 盲人は、たとえ太陽が明るく輝いていても太陽を見ることができません。そしてまた、目を閉じれば、世界を見ることができません。これは太陽や世界が存在しないことを意味するでしょうか?もしも子供がその母親を信頼しなければ、母親を愛することはないでしょう。これと同じように、神の場合にもまた、信頼がとても大切です。神を見ることができないからという理由で神がいないと言うことは無知の極みです。目に見えないものは存在しないということは間違っています。バラの花は見えても、その香りは見えますか?同様に、母親は姿形がありますが、その愛は形がありません。信仰は神です。従って、帰依者は信仰心を育てなければなりません。信仰は平安をもたらします。このようにすることによって、あなたは完全な幸せを獲得することができるのです。」 講話が終わると、ババはプラサードを配りました。最初にそれを受け取ったのはイーシュワランマでした。そして、他の人達もその聖なるプラサードを受け取りました。セーシャマ ラージュが受け取る番になったときに、彼は受け取ることを躊躇しました。イーシュワランマおよびヴェンカマ ラージュはセーシャマ ラージュに行って受け取るように促しました。コンダマ ラージュは次のように言いました。 「神の恩寵の多寡は前世での功徳によっているのだよ。溢れるほどに神の恩寵を受ける人は神の性質を備えているのだよ。神の性質を備えた人は全ての人に対して神として現れるのだよ。そして、(人としての姿形をとった)神を崇める人は幸福と満足とが得られるのだよ。サッチャムの場合にこれら全てのことが当てはまるのだよ。さあ!行ってプラサードを受け取りなさい。」 セーシャマ ラージュ 「自然界において、果 物を取るのはそれが熟してからだけです。花が実になったからといって直ぐには果 物になりません。同様に、人生においては、霊的に成熟するにはある程度の時間が必要です。お祖父さんはこのことをよくご存知のはずです!それにも関わらず、あなたは孫のこの少年に神性があると仰います。お祖父さんにとってはそれでもよいのですが、私にとっては、どうしてサッチャムが神と呼ばれるのか理解できません。」 イーシュワランマ 「セーシャマ!あなたは何を言っているの!?」 セーシャマ ラージュ 「お母さん、賢者や聖者になるには何年もの霊的修練が必要なのです。だから、世間のことも知らず、ましてや世間に踏み出していない人が突然神聖な人となるのはおかしくありません?それにも増して、どうして彼は自分のことを神だと言えるのですか?」 ヴェンカマ ラージュ 「セーシャマ、お前は間違っている!神の恩寵を受けるのに年齢は関係ないのだよ。それは前世での行いの結果 なのだよ。かつて、私も同じような疑いを持っていた。しかし、今は…。こんなにも多くの帰依者が強い信心と信仰を持っているのだから、私もそう思っている。お父さんが言うように、これは全て前世における善行の結果 だと信じている。」 セーシャマ ラージュ 「前世のお陰とかについて話すことはいいでしょうが、現実的に今のことを考える必要もあるのです。ある人はサッチャムを神として崇めますが、全てはトリックでマジックだという人達もいるのです。私達はみな子供の時から、サッチャムの行動はとても普通 じゃないということを知っています。彼がウラバコンダに転校させられたのは、それが理由だったのです。しかし、それは何の変化も引き起こしませんでした。それから、彼はプッタパルティに連れてこられた。そして、その結果 ここでは何が起こったのですか?」 コンダマ ラージュ「何が起こったって?帰依者がたくさんやって来て、彼らはバジャンを歌い、講話を聞いているのだよ。」 セーシャマ ラージュ「そうです;お父さんの仰ることは判りますが、サッチャムの住まいに火を付けられたじゃありませんか?何故ですか?」 ヴェンカマ ラージュ「オーそれは…。サッチャムに嫉妬する者がいたということで、ただそれだけだよ。」 セーシャマ ラージュ「そうでしょう。しかし、サッチャムをテストしてみようとした人達は彼の神性を信じていなかったのですよね?」 ヴェンカマ ラージュ「そうだ」 セーシャマ ラージュ「サッチャムをテストしてみようと思うような不信心者がいる限り、どのような危険が何時何処で彼を待ち受けているか判りませんね?」 イーシュワランマ「セーシャマ、あなたは何を言っているの?私の子を傷付けようとしている人達がいるの?それは本当なのセーシャマ?」 セーシャマ ラージュ「そうです。9ヶ月もお腹に抱えていた子供が傷付けられるのを黙って見ていられる親がいるでしょうか?誰かが最近したように、これからまた誰かが危険をおよぼさないという保証がありますか?お母さん!サッチャムが選んだ道のために彼の命は危険にさらされているのです。お母さんそうでしょう、こんな危険は欲しくないのです。」 コンダマラージュ「セーシャマ、もう一度考えてごらん。恐らくこの度の出来事はサッチャムに内在する神の力を世間に明らかにするために起こったのだよ。だから、サッチャムには何も影響しないのだよ。その代わりに、邪悪な者達は目が開かれたのだよ。」 セーシャマ ラージュ「お爺さま!このような危険は過ぎ去ったと仰るのですか?明日もそしてその後も危険はないという保証があるのですか?どうしてそれが判るのですか?サッチャムにとってはこの道をあきらめて他の道を選んだ方がいいのです。わたしはこれを自分のために言っているのではないのです。お父さん、お母さん、私がこのように言っているのはただサッチャムのためを思ってなのです。どうかこの兄の言葉を解ってください。」 イーシュワランマ「セーシャマ、サッチャムはこの道をかなり以前から自分で選択したのですよ。そして彼は決してあきらめないと断固として宣言したのです。でも、神の意思が何なのかは誰も分からないのです。私はあなたの兄としての苦悩はよく分かります。母として言うべきことは既に言いましたし、お父さんもそうです。サッチャムが私たちと何の繋がりもないと言う以上、どうして彼を止められるでしょうか?教えてちょうだい!」 セーシャマ ラージュ「あなたが言えないと言うなら、私が言いましょう!サッチャム、お前は我々とは繋がりはないと言ったな。それは、帰依者と神との間に何の繋がりもないと言うのと同じことなのか?」 ババ 「いいえ。その関係は繋がりではありません。帰依者は神に対して愛があり、神は帰依者に対して慈悲があり、それだけです。」 セーシャマ ラージュ「もしもお前がお前の中に神の力を本当に持っているなら、どうして邪悪な者達がお前の小屋に火を付けることができたのだ?」 ババ 「あなたは、彼らを邪悪な者達と言いましたね。人は邪悪な場合のみその報いがあるのです。罰はその人を傷付けるためではなく修正するために与えられ、そしてまた邪悪な行為は究極的な報いとして苦痛を伴うものであるということを世間に知らしめるために与えられるのです。」 ババ 「私は邪悪な人達を罰するために生まれてきたのではなく、彼らの過ちを直し、彼らを正しい道に導き、彼らに英知の光を示すためにやってきたのです。邪悪な者達に正しい道を示すのがアヴァターの義務です。」 セーシャマ ラージュ「判った。しかしながら、このような仕事は経験豊富で英知に満ちた人達によってなされなければならない。お前の年のような者がするべきことではない!」 ババ 「英知がほとばしり出るのは年齢に関係ありません」 セーシャマ ラージュ「私はお前に起こったことをとても心配してここに駆けつけてきたお前の兄なのだ。私はお前がどこにいようともお前が安全で幸せであることを望んでいる兄なのだ。お母さんも、お父さんも、お祖父さんもみんなお前のことを神様と思っている。しかし、しかし、私だけはお前が判らない。さあ、教えてくれ、もしも神様が全ての人の中にいるのなら、何故お前だけが他の人とそんなにも異なった行動をとるのだ?ほんとうにお前は誰なのだ?お前の人生の最終目的は何なのだ?お前の人生は何のためなのだ?私はお前の真の本質を知らなければならない。」 セーシャマ ラージュ「お前の持っているものは何だ?マジックあるいは神の力によるお前の物質化現象は邪悪な者達も変えられるのか? ババ 「これが答えです・・・神はただ単に目的とする物を物質化するだけではなく、実際のところ全宇宙を創造したのです。神はマジックをする必要はありません。神は全能であり、神の力を用いることによって、邪悪な者を善人に変貌させるとかあらゆることができるのです。」 セーシャマ ラージュ「それはお前が神だっていうことを意味するのか?さあ、教えてくれ、今、教えてくれ。一体全体お前は誰なのだ?」 ババ 「私はラトウナカラ家の宝石であるベンカバドータの祈りに答えて、聖者アパシュタンバの末裔で聖者バラドワージャの系統にあたる家系に生まれてきたのです。私は、以前に神の恩寵として(シルディ サイとして)生まれた者で、この度はイーシュワランマに生まれました。私は純粋な心、聖なる感情、全幅の信頼と完全なる帰依で私を崇敬する者のハートの中に常に存在しています。」 ババ 「あなたは『お前は誰だ?』とたずねました。あなたの全ての疑いを晴らすその時が来ました。今、私が誰であるか判るでしょう」 そこでババが花びらを空中に投げると花びらはテルグ語でサイババと字を書きました。 ババ 「私はサイババです!」 セーシャマ ラージュはこの宣言に驚きました。セーシャマ ラージュは今まで自分の弟として扱ってきた彼の前の少年が普通 の人ではないことを悟り、ババの足元にひれ伏しました。 セーシャマ ラージュ「スワミ!お許し下さい!!今まで、人間の理解を超えたことをするあなたが、賢者でさえも気付かないようなことを語られるあなたが、そして聖典(ヴェーダとウパニシャド)を復活されたあなたが、人間の姿を取られたわれわれ普通 の人の目に見える神そのものであるということが判りませんでした。」 セーシャマ ラージュ「スワミ、私はあなたが従来の慣行や習慣に従わなかったためにあなたを非難し、それを直させようとし、罰までも加えました。しかし今、あなたは私の目からウロコを取り去ってくれました。あなたはまた無知から生まれた私のプライドを取り除いてくれました。あなたは私にあなたの真の本質を明らかにしてくれました。神のダルシャンでもって私の人生は目的を達成しました。スワミ、私の人生はまさに満たされました。この瞬間から、あなただけが私のグルです!あなただけが私の神です!!そしてスワミ、あなたの蓮華の御足が私の拠り所・・・私の唯一の拠り所です。あなた以外に、拠り所はありません。私はあなたに全てを捧げます!あなたは真の行為者です! ここで全ての人が一つになって唱えました。
場面が変わって、この物語を語ってくれた引率のソーカル ジャナキ先生と生徒たちが揃ってプラシャーンティ ニラヤムのサイ クルワント ホールを訪れ、スワミのダルシャンを受けました。心に響く美しい音楽とともにダルシャンとパルティ サイの活動の様子が流れ、私たちは愛するスワミの祝福の中で深い安らぎと喜びに包まれるのでした。 完
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