サイババの御言:葉正しい行動規定

日付:1965年3月29日 AM11:30
場所:アーンドラ プラデーシュ州アマラープラム市
アマラープラム市でのババの御講話A

正しい行動規定


万物に内在する原理が人の姿をまとうと決めたとき、言葉に言い尽くせないほどの喜びと栄光が人の手の届くところにやって来ました。あなた方は皆、焼け付くような太陽の下で何時間も立っています。ですから、あなた方には、からからに乾いたハートに与えるべき冷たい飲み物は何であるかがわかるでしょう。アヴァターは、からからに乾いている人間たちに、人を元気づけるその冷たい飲み物を与えるためにやって来ます。

サティヤ、ダルマ、シャーンティ、プレーマという言葉を繰り返すだけでは、その乾きは癒されません。ご飯、カレー、ラッサム(スープ)という言葉だけでは、空腹は満たされません。どうやって言葉から至福を得ることができますか? 実践しなさい。それこそが、アヴァターが自らの行使することのできるあらゆる権限と共に運んでくるメッセージです。あなたが見聞きしたことは、誇張も縮小もせずに話さなければいけません。それが、サティヤ、すなわち、真実を話すことです。もちろん、あなたの心(マインド)が制御され、知性が研ぎ澄まされ、浄化されているときには、あなたは、あらゆる場所に、あらゆる物事に、あらゆる時に、一なるものだけを見ます。そのとき、その一なるものが、あなたが見て、聞いて、話す、唯一の真実となります。なぜなら、それ以外、見るべきもの、聞くべきものは何もないからです。「サッティヤンナースティ パロー ダルマハ」、つまり、真実よりも上位の義務はありません。

「真実を貫いていたら、どうやって生計を立てていくことができますか?」と問題を提起する人がいるかもしれません。あなたがどのように毎日を過ごしていても、死を逃れることはできません。次第に嘘が身に付いてくるなら、死んだほうがずっとましです。真実を貫いて死ぬほうがましです。まず、自分に対して真実を貫くという義務を実行しなさい。それから、他の人々の権利について考えなさい。嘘をつくのは簡単で、得をするように見えますが、嘘はあなたをがんじがらめにし、地獄に突き落とします。自分の感情と衝動を浄化しなさい。他の人たちがあなたと同じようにしていなくても、気にすることはありません。一人ひとりが自分の手で自分の運命を持ち運んでいます。他の人たちが解放されていないからといって、あなたが縛られる必要はありません。あなたは自分自身の救済に努めるべきです。あなたはそれを、あなたがこの好機に生を受けたその時から、その場から始め、自分のペースで行うべきです。

ある農園には1,000個のココナッツが生っているかもしれません。その隣の、あなたが所有している農園には800個しか生っていないかもしれません。けれども、あなたは自分の農園で育った限られたココナッツの数だけで十分裕福です。よその人の木に生っているココナッツを自分のものにする権利はありません。自分のために、自分で手に入れなさい。二人の人が同じ村にそれぞれ2エーカーずつ土地を持っていたとしても、そこに注ぐ技術や配慮、土壌や種や肥料の品質に応じて、収穫の量は異なります。

自分の義務の規範を放棄してはならない

どの人にも、シャーストラ(経典)に定められた行動規定があります。それは、年齢、地位、就いた職業、到達した霊性の段階、人生の目標、等々に準じたものです。他の人の振る舞いや、他の人が人生の喧騒の中で慰めと勇気を得るためにしている努力や、他の人が選んだ道や、他の人が好む神の御名や御姿に対して、けちをつけてはなりません! また、あなたの義務の規定を放棄して、誰か別の人のために推奨されている義務の規定に従うことも、してはなりません。

アルジュナは、人間的な同情心に飲み込まれ、親類縁者を虐殺するなどという罰当たりな手段で豪華な贅沢を求めるのは嫌だ、そんなことをするくらいなら物乞いになったほうがましだ、と思いました。その時、クリシュナは、アルジュナに他のレベルのダルマを思い出させました。それは単なる自然なダルマに優先するダルマでした。それらは、

1)クシャトリヤ〔武人王侯階級〕のヴァルナダルマ〔カースト区分によるダルマ〕。これは、悪の力と戦うことを強く主張し、戦場から撤退することに対して恥ずべき罪という烙印を押しています。

2)アートマダルマ。これは、アートマの実在に集中し、失敗や成功、名誉や不名誉を意に介せず、主なる神の手中にある道具の一つになることを強く促しています。

あなたにとってすでに馴染みのある道に沿って、あなたの選んだ神への礼拝を続けていきなさい。そうすれば、あなたは、どんどん私に近づいていることに気づくでしょう。なぜなら、すべての御名は私の名前であり、すべての御姿は私の姿だからです。私を見、私を聞いたからといって、あなたが礼拝する御名や御姿を変える必要はありません。これは、シャーストリが皆さんにアヴァターと各アヴァターの持つ意味について話をして以来、私があなた方に言いたかったことです。

皆さんは熱い太陽の下で何時間も立っています。もしこれ以上長く話したら、皆さんをもっと苦しめることになるだけですから、話はこれで終わりにします。急いだり人を押したりすることで他の人の迷惑にならないようにして、それぞれの場所に行きなさい。皆さんの中には、子供や老人、病気の人もいます。ですから、よく注意しなさい。

翻訳:サティヤ・サイ出版協会
出典:Sathya Sai Speaks Vol.5 C22

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