サイババの御言葉

日付:1967年4月20日・場所:マドラス
第一回サティヤ・サイ・オーガニゼーション全インド大会の御講話(上)より

すべてを消滅させる洪水


餓死寸前の人にとっての食べ物、干上がった土地にとっての雨のように、霊的な自己発見というヴェーダの科学は、真理と道徳と平安と愛を手放してしまったがゆえに滅びに向かって滑り落ちている人類にとっての救命具です。あなた方は、ヴェーダの科学をこの広大な国土の隅々にまで広めるにあたっての道具です。あなた方は選ばれし者なのです! あなた方は、訓示と手本によって、真我顕現の道はまったき歓喜の道であるということを示さなければなりません。ですから、あなた方には大きな責任があるのです。それは、あなたが行っている霊性修行(サーダナ)があなたをより良く、より幸せに、そしてより役に立つ人間にしてくれたということを、いかなる状況においても、あなたの穏やかさ、落ち着き、謙虚さ、純粋さ、徳、勇気、信念によって、身をもって示すという責任です。実践し、身をもって示しなさい。ただ言葉で力説するだけで行動しないというのではいけません。

海は神聖である、川よりも神聖である、と考えられています。なぜなら、すべての川は海に流れゆくからです。それゆえ、インド中のワーカーが集まったこの大会は、信愛の流れの合流を象徴する神聖な集まりなのです。これは、霊的な知識をすべての家の戸口に運ぶプロセスを考え出すために、避けられないものとなってきました。というのは、現代の機械文明という大洪水が、人間の内なる神性の片鱗を、ことごとく急速に消滅させつつあるからです。

今日の空気は病的な競争意識によって汚されている

永遠の歓喜を授けることのできるアートマは無視され、人は自慢と種と華やかさを得たいと切に望む心に応じるために、むやみやたらと海へ、宇宙へと急いでいます。月に到達したという喜びは、至福(アーナンダ)という内なる月に到達すること、そして、すべての至福(アーナンダ)の源であるアートマに到達することの喜びと比べたら無に等しいということを自らの真の体験をもって宣言するために、今、誰かが臆することなく前に進み出なければなりません。言うことと実際の状態が違うことは、目的そのものを駄目にします。ほんの小さな偽善の兆しが大建造物の土台を弱めるのです。だからこそ、この分野でワーカーとして前に立つ人たちのために、一定の試験と資格認定、一定の広範囲にわたるガイドラインを定めることが必要なのです。あらゆる努力において成功するためには、あらゆる段階における基準と体系的な自己検診が必要なのです。

今日の空気は、憎しみと、貪欲と、病的な競争意識によって汚されており、それが敬愛と、謙遜と、平静という徳性を追い払っているのです。この世と、この世のつかの間のアトラクションが、人間の努力の目的となってしまっています。源であり、維持者であり、至高の目的地である神が、外の世界でも、衝動と知性という内なる世界でも、両方で無視されています。ですから、あなた方が代表者となっているオーガニゼーションは、つねに警戒し、鋭敏であらねばなりません。さもなければ、あなた方も渦の中に巻き込まれてしまいます。

私はこれ以上皆さんを引き止めないことにします。というのは、皆さんは大会のこれからのセッションで、グループごとに集まって話し合いの要点と説明を書き出さなければならないからです。何人かの人は、委員会ごとに集まって、この大会で発表するための報告書と提案事項と推薦事項のリストを作らなければなりません。ですから、私はあなた方全員を祝福し、宿泊所に戻ることを許可します。そうすれば、次の段階の話し合いをするために、午後の早い時間に集まることができるでしょう。

翻訳:サティヤ・サイ出版協会
出典:Sathya Sai Speaks Vol.7 C17

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