サティア サイ 海外より

       
愛するババとある家族

 2009年の11月、ラジオ サイ(プッタパルティから世界に向けて流されているラジオ局)は米国カリフォルニア州在住の、シャロンとジュディ サンドワイズにインタビューを行いました。シャロンが初めてババのことを知ったのは、1970年代前半に、アメリカの精神科医であるご主人のサミュエル サンドワイズ博士がサイババに関する信じがたい話を聞き、彼自身の目で確かめにインドへ行った時でした。サンドワイズ博士は、その後、『聖者と精神科医』を始めとする著名な本を三冊書いています。

ジュディは、サンドワイズ家の4人姉妹の末娘です。この四人姉妹は、大変幸運なことに幼い時からサイババと共に育ってきました。経営管理について勉強するようババから示唆を受けたジュディは、大学で修士課程を終えた後、現在、サンディエゴの会社で人材管理の仕事をしています。

司会者:どのようにしてスワミのことをお知りになりましたか? そして何故、スワミに興味を持たれたのですか?

シャロン:それは長い話になります。1972年に、私の夫は当時、著名なヨーガの先生であったインドラ デーヴィー女師に、意識などについて質問しました。彼女の答は、「サイババ、サイババ」でした。それから間もなく夫はインドへ向けて出発しました。私は幼い子供が四人もいましたから、夫に何が起こったのか、思いあぐねました。当時、英語圏で一番よく読まれていた “ Man of Miracles ” 邦題『奇跡が生まれる』)は読みましたが、その頃はインターネットもありませんでしたから、それ以上のことを知る術もなく、不安でいっぱいでした。1ヶ月後に主人は別人になって帰って来ました。主人は、「神はサイババの姿をとってこの地球上にいる。君は神であり、私も神であり、私たち全員が神だ」と言い、「私たちの人生は永遠に変わる」とも言いました。私は、この人は何を言っているのだろう?といぶかしく思いました。これから何が起きるのか、見当もつきませんでした。私は、自分の夫が急激に変容していくのを目の当たりにしていました。

司会:ご主人のどういうところが変わりましたか?

シャロン:主人は大変静かで、落ち着いて、より平安に満ち、より忍耐力があり、より優しくなりました。元々優しい人でしたが、以前にもまして愛に満ちた人になりました。私は、夫と同じような深い帰依心を持ちたいと思いました。4ヶ月後、私たちは4人の子供をアメリカに残してサイババに会いに行きました。それ以来、ババは私たちの家庭に大きな喜びと祝福を与えて下さっています。

私の場合は、ババへの愛や感謝の気持ちをすぐ味わったわけではありません。私は苦しみました。なぜなら、ババの教えである「一体性」を理解することができなかったからです。私はユダヤ教の家庭で育ちました。ユダヤ教は人間の姿をした神を受け入れていません。ですから、アヴァター(神の化身)という考え方を、どうしても理解することができなかったのです。でも、私は希望を見出しました。というのは、いつも考えていた疑問の答がババの御教えの中にあったからです。私は死を恐れていました。初めてババの許へ行った時、私はババに質問しました。ババは私を癒すような表情でおっしゃいました。「どうして死を恐れることができるでしょう? あなたはまるで衣服を脱ぐように、ただ自分の肉体を脱ぐだけなのです。あなたは永遠です」それを聞いて、私はとても安心しました。(中略)

しかし、それでもまだ私は疑問を持ち、主人と同じような信仰を私にも下さい、とババに祈っていました。遂に14年経った後、私はある体験をしました。ババは私の心を開き、私はババの荘厳な栄光を見ました。私はただ、ババに恋をしてしまったのです。私は、ババが神であることに気がつきました。すべての宗教の根底には愛があることを見たのです。

司会者:14年という長い期間だったのですね?

シャロン:はい。14年間、苦しみ抜きました。でも、私は絶対に手放しはしませんでした。もし私と同じように苦しんでいる人がいらっしゃるなら、絶対にババを手放さないで下さい、と是非言いたいです。ババを捕まえ、ババと話をし、ババを探し、ババに祈って下さい。そうすれば、それがどれほど美しいことであるかを発見できます。ババは肉体の姿そのもので来られます。何という素晴らしい贈り物でしょう。

司会者:ジュディ、あなたは幼い頃から、ババへの道を歩むようご両親から導かれました。ご両親は、どのようにインドの師を家庭に持ち込まれたのですか?

ジュディ:父が初めてババに会いに行った時、私はまだ1歳にもなってもいませんでした。物心がついた時、私たちの家ではバジャン会があり、ババや、その恩寵について話し合い、ババの写真やビデオを見ていました。私たち姉妹は、とても愛情豊かで、ババの価値の御教えを日々の生活に取り入れている両親を持つという祝福を授かりました。両親は私たちを愛してくれ、いつも忍耐強く、心を開き、決して私たちに何かを強要することはありません。

私の家族はユダヤ教徒です。日頃あまり活発に活動はしていませんが、特に、神聖な祭日にはユダヤ教の伝統を守っています。ババがすべての宗教の普遍性を教えていらっしゃるのを知り、私や家族にとって、ユダヤ教の教えは以前よりずっと意味のあるものになりました。

でも、私にとって高校時代は容易ではありませんでした。私や姉たちは、多くの友人たちとは異色の存在でした。私たちはユダヤ教徒で、ババを愛している菜食主義者です。でも、何度もここ、プラシャーンティ ニラムに来てスワミの愛を体験した後は、スワミがいかに特別の存在であるか、スワミの御教えがいかに普遍的であるかを知りました。私たちは、自分と同じ年頃の人々が沢山プッタパルティにいて、その人たちも私たちと同様にスワミを愛していることを知りました。それからは、自分たちが変わっているとは感じなくなりました。

司会者:学校では、他の人たちと違うことで多くのプレッシャーを感じることがありましたか? 自分たちは菜食主義者で、インドにいる人物を崇拝しているということについて、弁明する必要があると感じませんでしたか? あなた方の宗教とは矛盾していますよね?

ジュディ:私たちは4人姉妹ですから、いつもお互いに友達であり、信頼できる存在でした。心配事や恐れを感じた時、私たちは常にお互いや両親と話し合うことができました。

私たちのスペイン語の先生は、学年は違いますが、私たち姉妹が皆、彼女に教わったために、その後ババの帰依者になられました。先生は私たちがインドに行く話を聞いて、「そのサイババとはいったい誰なの?」と聞かれました。そして、ご自分でインドへ確かめに行かれ、帰依者になられたのです。

シャロン:娘たちの友達にも、菜食主義者になり、精神世界に興味を持った子達が何人かいます。ある意味で、娘たちは時代の先端を行ったと言えるでしょう。人生のより深い意味を探す道が、今風の生き方になっているのですから。

二部に亘って放送されたラジオ・サイの番組からの抜粋

Heart 2Heartの下記URLで、全文(英文)を読むことが出来ます。
http://media.radiosai.org/Journals/Vol_08/01JUN10/05-h2h_special-03.htm
このURLからインタビューの録音をダウンロードも出来ます。



(C) 2010 Sathya Sai Organization Japan