サイラムニューズ NO.72  
センター・グループ便り


名古屋グループ3周年記念祭を終えて

   1月30日、名古屋グループ三周年記念祭をババ様の深い慈愛の下で盛大に行うこ
とができました。清らかな調和の中で参加者全員がひとつになった、感動的で意義深
い記念祭になりました。早いものでグループ発足から3年。また本年には青年部も発
足し、ますます活発な息吹きの中で、このような記念祭を迎えることができたのも、
たくさんのサイの兄弟姉妹の暖かな支えがあったからにほかなりません。ここに深く
感謝します。

 今回ゲストとして来ていただいたスピーカーのチュガニさん(SSOJ副会長)は
、ご自身の生命の危機をババ様に助けていただいたという貴重な体験を通して、『神
の遍在』をテーマに、神に全託し、愛することの素晴らしさから学ばれた、人生の在
り方を感動的にお話しされました。
 また、比良さんの講演では、私たちは記念することの意味を真摯に捉えながら、バ
バ様と私たちのつながり、また、神の降臨の意義や自分たちの生きる目的を再確認し
ていくことが大切なのではないか、との深い洞察に基づいたお話がありました。
 その他にも体験談を含め、趣向を懲らしたプログラムが行われました。青年部は、
発足記念として制作したオリジナル ソングをババ様とサイの兄妹姉妹に心を込めて
捧げました。物語『わらしべ長者』を題材にした劇、『家を追われた息子』では、物
を大切にする精神から学んだ人間的価値を踏まえ、「愛によって苦難さえも、それが
自分のために起きたのだと受け入れることができるのだ」と力強く訴えました。最後
には、神聖な波動をもって、愛と感謝を込めた記念バジャンを神に捧げ、記念祭は閉
会されました。
 ここでは2名の方の興味深い体験談と感謝の意を込めて閉会の挨拶を掲載させてい
ただきます。


■体験談 
心という鍵
                     

 私は、今までに5回のインドの旅を体験させていただきました。中でも印象深いの
が、3度目の旅でグループ インタビューをいただいたことです。スワミはその時、
数々の物質化と共にこう言われました。「私たちは身体ではありません。身体は錠前
、心は鍵のようなものです。鍵を回せば束縛にも、また反対に回せば解脱へと導くこ
ともできます」と。インタビューも後半になり、奥の部屋から最初の部屋へと移動す
る際、スワミは戸口に立っておられました。通りすぎるとき、会釈と共に心の中で「
スワミ、ありがとう」と言いました。するとスワミは可愛らしい御声で「YES」と
お答えになったことには、とても驚かされました。

 私は最近までとても心配性で、不安定な心境になることが多く、心の鍵は開くどこ
ろか、閉まる方向に回したままでした。その状態で4度目の旅へ行きました。仏陀の
「花祭り」です。お祭りの後、スワミは皆にパダ ナマスカール(御足に手を触れる
こと)の機会をくださいました。私がいただいたときにはスワミが頭をポンと触って
くださいました。それから段々と状況が変わり始めたように思います。
 日本に帰ると、何故か突然またスワミに逢いたくて、涙が出るほどでした。そして
7月に5度目の旅に行くことに決めました。この旅では、マドラスのお寺をいくつか
回りました。アルチャナという儀式では、私の身体や頭の上をベルのようなものがカ
ンカンと振り鳴らされました。それを聞いていたら、私の知ってまたは知らずに犯し
てきた罪が洗い流されたように感じました。
 お寺を回ったその夜、スワミが夢に出てきてくださいました。私が「お寺を回って
きました」と報告しましたら、「そうか」と一言言われ、スワミの御手から白い光線
が私の額に入ってくるという不思議な夢でした。
 その後は、アシュラムでダルシャンを受け、再び日本へ戻りました。帰ってからは
、とても気持ちが軽くなっている自分に気が付きました。状況は何も変わっていませ
ん。変わったのは私の心だけでした。「こうなるに違いない」とか、「こうなったら
どうしよう」と前のように考えなくなっていました。2ヶ月前とは世の中が変わって
、違って見えるほどでした。心という鍵を束縛から反対の方向へと少し回せたのだと
思います。
 心が束縛へと回り始めたら、今の気持ちを忘れないように、自分とは、心とは、身
体とは何かを問い、いつか解脱の方向に回しきれるように一歩一歩皆さんと歩んでい
きたいと思います。


私の変革調査                     

 いつの日でしたか、スタディサークルの折りに、担当の方が「ババの教えは10年
たったら少しわかるようになります」と言われました。私は自分なりにこの言葉を解
釈しました。「10年間は素直にババについておいで。そうすればきっとお前が花開
くことがあるだろう」というように感じたのです。そこで私はとにかくどん尻でも良
いから、皆様についていけば何とかなるだろうと考え、今日こうして3年経ちまし
た。

 さて、ここで振り返ってみましたが、どう変わったかと自分自身を見つめてみても
、どこも変化したようには思えません。しかし、どこかにあるだろうとよく確かめて
みると、明らかに変化したことが一つありました。それは妻と私の立場です。私は過
去40年間亭主関白で、妻の言うことなど大して気にせず、君臨してきました。とこ
ろが今それが大きく崩れており、気が付いてみると、私の立場は隅の方に追いやられ
、ついには自分が台所に立つようにまでなっていました。  

 最近、妻が私に言いました。「あなたがババ様のところに行くようになってから、
私はストレスが溜まらなくなりました。血圧が急に昇ることもなくなり、安定し、私
は楽になりました。大変ありがたいことです」そしてこう付け加えました。「あなた
は今まで間違ったことをしてきたから修行が必要なのです。私は正しいことをしてき
たから、このままでも楽に生活ができるのです」と。それを聞いて私は一瞬負けたよ
うな口惜しい気持ちになりましたが、何も言うことはありませんでした。
 何故だろうかと調べてみますと、発端は私が無意識に連発している「ありがとう」
という言葉にありました。今までは、妻が何を言っても「あ、そうか」「あ、わかっ
た」で通していたのが、いつのまにか「そうか、ありがとう」「わかった、ありがと
う」に変化していたのです。こうして、「ありがとう」のたった一言が、40年来続
いてきた亭主関白の立場をいとも簡単に崩したのです。

 「奉仕とはまず家庭から」とババ様は言っておられます。私は奉仕は外でするもの
だと思っていたのですが、結果的に家の中の奉仕になっていたことには気付きません
でした。神様の導きは、何にどうつながるか計り知れません。
 ともあれ、まだ7年ありますが、グループの皆様に甘えながら、これからも10年
めざして歩いていきます。


■閉会の挨拶

 ご多忙のところ、時間を割いてくださいましたゲストの方を始め、このような素晴
らしい帰依者の方と共に、名古屋サイ グループの3周年記念祭が行えましたことを
ババ様に感謝いたします。
 こういった記念行事が行われる際に、よく「悪い習慣を一つ捧げて、良い習慣を一
つ持ち帰りなさい」と言われます。皆さん、この二つをもう決めているでしょうか?
私は悪い習慣をここでは言わずに、そっとババ様の御足に捧げようと思います。持ち
帰るものは、私自身決めている今年のテーマ、『強い愛、甘い愛、大きな一つの愛』
を体験することです。それを周りの人を見、周りの人の話を聞いて、必要としている
人に伝えようと思います。一つ目の『強い愛』と、二つ目の『甘い愛』はババ様の愛
です。三つ目の『大きな一つの愛』は、ババ様の言われる「いちばん大きな数字は1
です」という言葉から、自分の中にある差別、区別をなくして、信愛の念をもちたい
という願いです。
 これは果たして、名古屋グループにも当てはまるのか?と思ったのです。私たちは
、サイ グループという一人格の各パーツのような気がするのですが、この3年間、
このグループには本当に清らかな想念がしっかりとありました。それは献身、犠牲の
精神です。これは強い愛です。そして、私たちがさらにババ様のお望みに応えられた
なら一体どうなるでしょう。そのような清らかな場所にババ様を求める方が訪ねてき
たらどうでしょう。きっと甘露のような甘い愛を体験するのではないでしょうか?
 ババ様はいつも甘露のような甘い愛をくださります。それによって満たされた思い
を他の方にも味わっていただきたいのです。ババ様の良い道具にさせていただく場を
与えられている私たちは、なんと幸せなことでしょう。
 グループが発足して3年が経ち、部門が増えました。しかし、一番大きな数字は1
です。『大きな一つの愛』でいたいと、みんなと共に願っています。
                   名古屋グループ 副会長
 

 


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