体験談207

2020年11月16日

女性(北海道)

近所のSさんは、毎年ハロウィーンの時期になると、大小不揃いの二百個以上のカボチャに絵を描き、玄関先に並べています。

ドラえもん、アンパンマン、チコちゃんなどなど、皆が見てほっこりするような絵の描かれたカボチャが、ひな壇のように並べられ、上から吊り下がっているものもあります。

散歩で通りがかった人がスマホで撮ったり、お子様連れの親子は、子供をそこに立たせて写真を撮ったりしています。

お年寄りの方も、良くその場所で立ち話をしたりしています。

どうしてこのようなことを始めたのか、Sさんに聞いてみると、最初は自分で育てたカボチャを普通に並べてみたらしいのですが、それだけではつまらないと思い、アニメキャラクターの顔を描くことにしたと笑いながら話してくれました。

もう20年にもなるそうですが、人を楽しませようと思ったり、みんなに見て欲しいとの思いでカボチャに絵を描いたわけではなく、自分が好きで楽しいから続けているということでした。

今では、毎年秋になると、カボチャに絵を描くSさんの講習会が町内会行事として行われるようにまでなりました。

Sさんが心から楽しみにしていることが、自然発生的に広がっています。

心の底からの喜びというものは、本人が意識していなくても、皆んなを引き寄せ、周りを幸せにするのかも知れませんね。